2023年度 大阪府公立高校入試 英語の単語を検証|リストがいちばん効いた年
S段階だけで、A・B問題の7割近く
- A問題はS〜C段階で95%。2017年度以降の最高S段階(182語)だけでも68%。リストの上位を覚えていれば、ほとんど止まらずに読めた計算です。
- B問題のS段階は68%、C問題は64%B問題のS段階は、それまでの最高(59%)を大きく上回りました。C問題のS段階(64%)も、2021年度と並んで最も高い割合です。
- それでも残った語:発酵・大豆と、cup・repairA・B問題に共通するテーマの語(ferment・soybean)と、B問題で20回出た cup のような基本語が、リストの外に残りました。
「8割台後半から9割」を上回った
2022年度版の記事では、目安を「S段階で6割前後、S〜C段階で8割台後半から9割」としました。
2023年度は、S段階が64%〜68%、S〜C段階が89%〜95%。目安を上回る、読みやすい年でした。とくにS段階の伸びが大きく、リストの上位の語が試験の中で何度もくり返されたことが分かります。
S〜C段階で、9割前後から95%
作り方は2021年度版と同じで、2022年度までの過去問だけを使っています。各段階の語数は、データが増えた分だけ前の年より少し多くなりました(C問題のS〜C段階は860語)。
| 覚えた範囲 | A問題 | B問題 | C問題 |
|---|---|---|---|
| S段階まで | 68% 182語 | 68% 188語 | 64% 223語 |
| S〜A段階 | 77% 272語 | 75% 288語 | 73% 328語 |
| S〜B段階 | 88% 446語 | 83% 478語 | 80% 541語 |
| S〜C段階 | 95% 728語 | 89% 784語 | 93% 860語 |
機能語(the, of など)、固有名詞、その試験で語注が付いた語は数えていません。小さな数字は、その範囲の語数です。
A問題は、S〜A段階(272語)でもう77%。B問題とC問題も、S〜A段階で7割台に届いています。覚える量を増やす前に、上位の語を確実にすることの効果がよく出た年です。
前の年から、S段階が10ポイント以上上がった
2017年度からの各年と比べます。
| 年度 | A問題 | B問題 | C問題 |
|---|---|---|---|
| 2017年度 | 51% | 57% | 51% |
| 2018年度 | 57% | 57% | 54% |
| 2019年度 | 59% | 56% | 55% |
| 2020年度 | 58% | 57% | 61% |
| 2021年度 | 60% | 59% | 64% |
| 2022年度 | 56% | 57% | 56% |
| 2023年度 | 68% | 68% | 64% |
| 年度 | A問題 | B問題 | C問題 |
|---|---|---|---|
| 2017年度 | 83% | 77% | 75% |
| 2018年度 | 90% | 85% | 88% |
| 2019年度 | 93% | 90% | 89% |
| 2020年度 | 92% | 89% | 88% |
| 2021年度 | 89% | 92% | 92% |
| 2022年度 | 87% | 89% | 86% |
| 2023年度 | 95% | 89% | 93% |
S段階で読めた割合は、A問題が2022年度の56%から68%へ、B問題が57%から68%へ、どちらも10ポイント以上上がりました。2017年度以降、ここまで高い年はありません。
ただし、前の年(2022年度)は例年並み、その前の年(2021年度)は高め、と年ごとの上下は大きくなっています。1年よかったからといって、次の年も同じとは限りません。
共通のテーマの語と、身近な基本語
S〜C段階に入っていなかった語は、A問題で24種類、B問題で26種類、C問題で31種類。前の年より少なくなりました。
- ferment
- soybean
- cup
- repair
- gold
- powder
- convenience
- alarm
- bed
- share
- daughter
- bath
目立つのは、A問題とB問題の両方に出た ferment(発酵させる)・soybean(大豆) です。共通の文章のテーマの語で、B問題ではそれぞれ15回出ています。C問題でも gold・powder・alarm のような、その文章だけで何度も出る語がありました。
もう1つは、cup(B問題で20回)・repair・bed・share・daughter のような身近な語です。それまでの過去問では出た回数が少なく、リストでは800位より下にありました。今年もまた、基本語の取りこぼしが残りの1割の一部になっています。
語の種類でも、半分にせまった
語の種類(何回出ても1と数える)で見ると、次のとおりです。
| 覚えた範囲 | A問題 | B問題 | C問題 |
|---|---|---|---|
| S段階まで | 49% 延べ 68% | 51% 延べ 68% | 49% 延べ 64% |
| S〜A段階 | 62% 延べ 77% | 64% 延べ 75% | 62% 延べ 73% |
| S〜B段階 | 79% 延べ 88% | 79% 延べ 83% | 79% 延べ 80% |
| S〜C段階 | 91% 延べ 95% | 91% 延べ 89% | 91% 延べ 93% |
| 試験に出た語の種類 | 264種類 | 274種類 | 356種類 |
S段階で読める語の種類は、A 49%・B 51%・C 49%。B問題では半分を超えました。S〜C段階では、3つとも約9割(A 91%・B 91%・C 91%)です。
語の種類で見ても読みやすい年だったことが分かります。試験に出た語の種類そのものも、A問題264種類・B問題274種類・C問題356種類と、多くはありませんでした。
2024年度の受験生へ
2023年度は、リストで準備した人にとって最も読みやすい年でした。ただし、これを「毎年このくらい読める」と考えるのは危険です。
2023年度までの3年分(2021〜2023年度)を見ると、S段階は56〜68%、S〜C段階は86〜95%と、年によって10ポイント近い幅があります。読みにくい年に当たっても慌てないよう、S〜C段階まで仕上げたうえで、知らない語が続く文章を読む練習もしておきましょう。
読みやすい年も、読みにくい年もある。リストで準備できる範囲は年によって86〜95%。どちらに当たってもいいように準備する。
数字の条件
データは、大阪府公立高校入試(英語)の過去問を文字に起こしたものです。2023年度は一般入学者選抜の英語A・B・C問題とリスニングを対象にしました。リストは2013〜2022年度の一般・特別・前期・後期入学者選抜(英語・リスニング)から作っています。数える語は、本文・リスニング台本・英語の設問と選択肢に出てくる語で、機能語・固有名詞・その試験で語注が付いた語は除きます(2語以上の語注は、語としては数えています)。語の変化形は元の形にまとめています。リストの作り方(重みづけの値)は2026年に決めたもので、その値を選ぶときに2020〜2023年度のデータを使いました。そのため、2023年度の検証は完全に独立した検証ではありません。分析と文章の作成にはAIを使っています。大阪府および大阪府教育委員会とは関係のない、個人による分析です。