大阪府公立高校入試 英語 | 過去問データの検証(単語)
バックテスト|2024年度(令和6年度)・単語

2024年度 大阪府公立高校入試 英語の単語を検証|初めて出る語が多かった年

想定した執筆時点:2024年3月下旬(一般入学者選抜の直後) ・ 実際の作成:2026年11月
2023年度までのデータだけで、2024年度の入試を検証

この記事について2024年度入試の直後に書いた想定です。単語リストは2023年度までの過去問だけから作り、2024年度の試験は答え合わせにだけ使いました。実際の作成は2026年11月で、1年ずつ続けている「バックテスト」の4本目です。過去問の本文は載せていません。
Summaryまとめ

前の年から一転、読みにくい年に

  • S〜C段階は、A 85%・B 83%・C 86%3つの問題とも、2017年度を除けば、比べた年の中でいちばん低い割合でした。B問題のS段階(52%)は、2017年度以降の最低です。
  • C問題は、初めて出る語が45種類2023年度までの過去問に一度も出ていない語が、C問題で45種類、B問題で22種類、A問題で16種類ありました。C問題に出た語の種類(417種類)も、2021年度以降で最も多くなっています。
  • bicycle が、なんと初登場A問題で27回、B問題で30回出た bicycle(自転車)は、2013年度からの過去問に一度も出ていない語でした。基本語でも、過去問だけでは拾えない例です。
Check前年の記事の答え合わせ

「読みにくい年もある」が、すぐに来た

2023年度版の記事では、「2023年度は最も読みやすい年だった。ただし毎年このくらい読めるとは限らない。S〜C段階で86〜95%と、年によって10ポイント近い幅がある」と書きました。

2024年度のS〜C段階は83%〜86%。幅の下の端を、さらに少し下回りました。A問題は、前の年の95%から1年で約10ポイント下がりました。

Part 1リストで読めた割合

S段階で5〜6割、S〜C段階で8割台

作り方は2021年度版と同じです。2023年度までの過去問だけを使い、それまでの試験の語の7割・8割・9割・97%を読める範囲をS・A・B・C段階にしています。

2023年度までのデータで作った優先語リストで、2024年度の試験の語がどれだけ読めたか(延べ語数)
覚えた範囲A問題B問題C問題
S段階まで56%
185語
52%
191語
59%
226語
S〜A段階63%
276語
61%
293語
69%
344語
S〜B段階76%
452語
74%
484語
76%
555語
S〜C段階85%
742語
83%
803語
86%
877語

機能語(the, of など)、固有名詞、その試験で語注が付いた語は数えていません。小さな数字は、その範囲の語数です。

S〜C段階まで覚えても、B問題とA問題では約6〜7語に1語が知らない語になる計算です。リストの効き目が弱かった理由は、下の「リストになかった語」でくわしく見ます。

Part 2例年との比較

下がったのは、リストの力ではなく試験の語の幅

2017年度からの各年と比べます。

S段階までで読めた割合(各年を、その前年までのデータで作ったリストで読んだとき)
年度A問題B問題C問題
2017年度51%57%51%
2018年度57%57%54%
2019年度59%56%55%
2020年度58%57%61%
2021年度60%59%64%
2022年度56%57%56%
2023年度68%68%64%
2024年度56%52%59%
S〜C段階で読めた割合(各年を、その前年までのデータで作ったリストで読んだとき)
年度A問題B問題C問題
2017年度83%77%75%
2018年度90%85%88%
2019年度93%90%89%
2020年度92%89%88%
2021年度89%92%92%
2022年度87%89%86%
2023年度95%89%93%
2024年度85%83%86%

S段階は、A問題56%(例年58%)、B問題52%(例年59%)、C問題59%(例年58%)。A・B問題は例年を下回りましたが、C問題はほぼ例年並みです。

S〜C段階では、3つとも例年を下回りました。上位の語はいつもどおり出ているのに、リストの下のほうや、リストの外の語が増えた。つまり、2024年度は「よく出る語が減った」のではなく、「いつもは出ない語が増えた」年だったと言えます。

Part 3リストになかった語

初めての語と、身近な語

S〜C段階に入っていなかった語は、C問題で81種類(試験に出た417種類のうち)。前の年の31種類から大きく増えました。

  • bicycle
  • railroad
  • track
  • statue
  • fold
  • solar
  • panel
  • presentation
  • design
  • correct
  • ship
  • Wednesday

いちばん驚くのは bicycle です。中学1年で習う語ですが、2013年度からの過去問には一度も出ていませんでした。かわりに bike が、2015〜2020年度に合わせて20回出ていました。A・B問題の共通の文章で何十回も出たため、延べ語数のカバー率を大きく下げました。

B・C問題では railroad・track、C問題では statue・fold・solar・panel が、それぞれの文章のテーマの語として何度も出ています。さらに design・correct・ship・Wednesday のような身近な語が、リストの約800〜1,400位にありました。初めての語とリストの下のほうの語が重なって、読みにくさにつながっています。

Part 4語の種類で数えると

語の種類で見ると、C問題は8割

語の種類(何回出ても1と数える)で見ると、次のとおりです。

2024年度の試験に出た語の種類のうち、リストに入っていた割合(かっこ内は延べ語数での割合)
覚えた範囲A問題B問題C問題
S段階まで47%
延べ 56%
44%
延べ 52%
41%
延べ 59%
S〜A段階57%
延べ 63%
56%
延べ 61%
54%
延べ 69%
S〜B段階73%
延べ 76%
71%
延べ 74%
67%
延べ 76%
S〜C段階87%
延べ 85%
83%
延べ 83%
81%
延べ 86%
試験に出た語の種類270種類308種類417種類

C問題はS〜C段階でも81%で、5語に1語がリストの外です。S段階で読める語の種類は41%と、半分を大きく下回りました。

語の種類が多い試験では、1つ1つの語が出る回数は少なくなります。知らない語が1回ずつ、あちこちに出てくる試験だったということです。こうした試験では、知らない語で止まらずに読み進める力が点数を分けます。

Next2025年度に向けて

2025年度の受験生へ

2024年度までの4年分(2021〜2024年度)で、S〜C段階は83〜95%になりました。読みやすい年と読みにくい年の差は、10ポイント以上あります。

読みにくい年は、初めての語やリストの下のほうの語が増えます。S〜C段階を仕上げたら、その先(リストの「参考」の語)にも少しずつ手を広げ、教科書の基本語を見直しておきましょう。そのうえで、知らない語を飛ばして文の意味をつかむ練習が、どの年に当たっても役に立ちます。

Key Point

読みにくい年の原因は「初めての語」と「リストの下のほうの語」。S〜C段階の先と、教科書の基本語が、その差を埋める。

この分析から作った、無料の単語アプリ

ほんま出る英単語

14年分の過去問から選んだ優先語を、A・B・C問題別に、S〜C段階の順で覚えます。3日以上あけて2回正解すると「定着」。

単語アプリを開く アプリの紹介

アプリのリストは2026年度までのデータで作っています(この記事の検証とは、使ったデータの範囲が違います)。

数字の条件

データは、大阪府公立高校入試(英語)の過去問を文字に起こしたものです。2024年度は一般入学者選抜の英語A・B・C問題とリスニングを対象にしました。リストは2013〜2023年度の一般・特別・前期・後期入学者選抜(英語・リスニング)から作っています。数える語は、本文・リスニング台本・英語の設問と選択肢に出てくる語で、機能語・固有名詞・その試験で語注が付いた語は除きます(2語以上の語注は、語としては数えています)。語の変化形は元の形にまとめています。リストの作り方(重みづけの値)は2026年に決めたもので、その値を選ぶときに2020〜2023年度のデータを使いました。2024年度は、その選定に使っていない年です。分析と文章の作成にはAIを使っています。大阪府および大阪府教育委員会とは関係のない、個人による分析です。